モニター接続はHDMI?DisplayPort?違い・性能・選び方を徹底解説

最近のモニターには、HDMIとDisplayPort(DP)の両方の入力端子が搭載されているのが一般的です。とくにHDMI 2.0とDisplayPort 1.4が多く、より高いリフレッシュレートを求めるなら、DisplayPort入力が優位です。ゲーマーやクリエイターは「HDMIとDisplayPort、どちらを選ぶべきか?」という悩みに直面することも少なくありません。

HDMI 2.1は最大48Gbpsの帯域幅を持ち、DSC(Display Stream Compression)を使えば4K/120~144Hz、8K/30~120Hzに対応可能です。一方、DisplayPort 1.4は最大32.4Gbpsで、4K/120Hzや8K/60Hzまで対応。さらにDisplayPort 2.1では最大80Gbpsに達し、16K/60Hzといった超高解像度にも対応します。


HDMIとDisplayPortの主な違い(概要)

特徴 HDMI 2.1 DisplayPort 2.1
最大帯域幅 最大48Gbps 最大80Gbps
最大解像度(DSC使用時) 10K/120Hz 16K/60Hz
リフレッシュレート 4K/144Hz、8K/60Hz 4K/240Hz、8K/60Hz
マルチモニター機能 非対応 MSTでデイジーチェーン接続が可能
音声機能 eARC・高機能オーディオ対応 音声対応だがeARCなし
ゲーム機能 VRR、ALLM、QFT VRR、FreeSync、G-Sync
対応機器 テレビ、ゲーム機 ゲーミングPC、業務用PC

HDMIとDisplayPortの選び方のポイント

  • DisplayPort:高リフレッシュレート、多画面環境に強く、ゲーマーや映像制作に最適。

  • HDMI:テレビやゲーム機に広く使われ、高音質・高画質の家庭用エンタメに強み。

  • ケーブルとポートのバージョンを必ず確認することで、性能を最大限に引き出せる。

  • 認証付きの高品質ケーブルを選ぶことで、信号ロスを防ぎ、滑らかな映像・音声体験を実現。


HDMIが向いているシーン

HDMIは、家庭用テレビやゲームコンソール(PS5・Xboxなど)、ブルーレイプレイヤーとの接続に最適です。HDMI 2.1では、eARCやVRR、ALLMなどの先進機能が搭載されており、高音質・高画質を1本のケーブルで実現できます。色再現性にも優れ、映画鑑賞やシアター用途にも適しています。

ポイント

  • テレビ・サウンドバーとの互換性が重要な環境にベスト

  • 消費者向け機器との親和性が高い

  • HDMI 2.1で次世代の高リフレッシュ・高解像度にも対応可能


DisplayPortが向いているシーン

DisplayPortは、ゲーミングやクリエイティブ作業、多画面での業務用途に特化した規格です。1.4以降はDSC対応で高帯域・高リフレッシュレートが可能。FreeSyncやG-Syncなどの可変リフレッシュ技術にも対応しており、スムーズな映像体験を実現します。

DisplayPort 2.1では、最大16Kや4K/240Hzに対応し、次世代ワークステーションやeスポーツ環境にも理想的です。また、MSTによるデイジーチェーン接続で配線も簡素化できます。

ポイント

  • 高解像度×高リフレッシュでゲーマー・映像制作に最適

  • 1ポートで複数モニター接続が可能

  • プロ仕様のモニター・GPUに最も多く採用されている規格


HDMI・DisplayPort ケーブルとバージョンの確認は必須!

HDMIやDisplayPortの性能を最大限に活かすには、**「ポートとケーブルの両方のバージョン」**を確認することが重要です。

規格 1080p最大リフレッシュ 1440p 4K 8K 主な機能
HDMI 1.4 144Hz 75Hz 30Hz 非対応 基本
HDMI 2.0 240Hz 144Hz 60Hz 非対応 HDR対応
HDMI 2.1 非常に高い 非常に高い 144Hz 60Hz VRR、eARC対応
DP 1.2 240Hz 165Hz 75Hz 非対応 FreeSync対応(1.2a以降)
DP 1.4 240Hz 240Hz 120Hz 30Hz HDR、DSC
DP 2.0/2.1 非常に高い 非常に高い 240Hz 120Hz USB4、16K対応


用途別おすすめインターフェース

ゲーミング用途

機器/用途 推奨規格 理由
ゲーミングPC DisplayPort 1.4 高リフレッシュ、MST対応
PS5・Xbox Series X/S HDMI 2.1 専用端子、4K/120Hz対応
Steam Deck DisplayPort 1.4 複数画面との相性良好

プロフェッショナル用途

機器/用途 推奨規格 理由
ノートPC/タブレット DP 1.4またはUSB-C(Alt Mode) 高解像度・マルチモニター対応
ワークステーション DP 1.4/2.1 帯域が広く、業務用モニターに最適
会議室・AV環境 HDMI 2.0/2.1 プロジェクター等との高互換性

ホームユース

機器/用途 推奨規格 理由
テレビ・サウンドバー HDMI 2.1 eARC・HDR対応で高音質
Nintendo Switchなど HDMI 2.0 対応機器が限られるが安定性は高い
ホームオフィスPC DP 1.4 高リフレッシュ・マルチモニター環境に最適

まとめ:HDMIとDisplayPort、どちらを選ぶ?

選ぶべきは使用シーンと目的次第です。

特徴 HDMI 2.1 DisplayPort 2.1
最大帯域 48Gbps 最大80Gbps
MST対応 なし 対応
主な用途 家庭用、ゲーム機 ゲーム、業務用PC
  • 高性能なゲームや作業にはDisplayPortが優位

  • 家庭用テレビやゲーム機ならHDMIがベスト

  • 接続する前に「ポート」「ケーブル」両方のバージョンを要確認!


FAQ よくある質問

Q:ゲーミングではHDMIとDisplayPortのどちらが良い?
A:DisplayPortの方が高リフレッシュレート・帯域に優れ、適応同期にも対応しているため、ゲーミングにはDisplayPortが基本的に優勢です。

Q:マルチモニター環境でHDMIとDPを混在できる?
A:可能です。ただしDPのMSTによるデイジーチェーンはHDMIには非対応です。

Q:どちらのケーブルが将来性がある?
A:DisplayPort 2.1の方が帯域が広く、最大16Kまで対応するため、より将来性があります。

Q:どちらも音声対応している?
A:はい、両方とも音声信号を扱えます。ただし、HDMIはeARCなど高度なオーディオ機能に対応しています。


このように、HDMIとDisplayPortはそれぞれに得意な領域があり、用途に応じて最適な選択が異なります。購入前には必ず、ポートとケーブルのバージョンを確認し、自分の用途に最適な接続方式を選びましょう。

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